【混ぜ物】日曜美術館をしてみた
ノリピー「みなさんこんばんは。いかがお過ごしでしょうか。いつもですと前巛ケイ屋の『働くかもわからん』の時間ですが、本日は予定を変更しまして特別番組…」
ノリ「『真・日曜美術館』をお送りいたします」
ヤング・ドーナッツ「こんばんは。美術評論家のヤン・サンジュンでございます。本日、みなさまをご案内しますのは、今年11月に行われたばかりの現代アート展〈大前巛展〉でございます」
ヤン「〈大前巛展〉は、11月4~5日に日程で沖縄県内某所にて開催されました。ローカルな場所で精力的に表現活動を行っております12人の猛者が集まり、作品を出展したのですよ」
ノリ「私が本展示会キュレーターのノリピー・デ・メディチです。今回の展示は、前巛ケイ屋氏(われわれは「前巛教授」と呼んでおります)のブログ〈働くかもわからん〉に感銘を受けた表現者が集まることによって実現しました。すべての作品は前巛教授にささげられており、これらの作品は〈前巛イズム〉というムーヴメントを形成していると言えます」
ノリ、ヤン「それでは早速会場に入ってみましょう」
ノリ「会場に入りますと、すぐに目に入るのがこちらです。ヤンさん、枠の中に立ってみましょう」
ヤン「なるほど!ここに立つと会場が一望できるのですね」
ノリ「こちらが、作品を制作したかいとさんです。タイトルはずばり『心の距離』」
ヤン「この作品は、〈前巛イズム〉の表現を初めて目にした前巛教授本人の驚きを来場者に共有してもらうことを目指しています。しかも、作品を体験する観客まで作品の一部にしてしまうという効果を持っているのですねぇ」
ノリ「ヤンさん、こちらには、この展示会全体を説明するコーナーがありますよ。オーワン・スペルマバンク君による『開催のごあいさつ』と私が〈前巛イズム〉を説明するために書きました『前川イズムという結節点』が展示されています」
ヤン「これは展示を理解するために大切なコーナーですね。入場者のみなさまからは『なんたる散文』『サイケすぎる』と高評価を頂いているようです」
ノリ「説明文を読んだら、絵画コーナーに行きましょう。ここでまず目に入るのは3点の作品。世界三大前巛像と呼ばれております」
ノリ「こちらは、フランシス・ベーコンスキーによる『前巛教授の結婚前夜』です」
ヤン「かつて、某アイドルグループで活動していた前巛教授は、意中ではない人間と結婚させられるというアクシデントに見舞われたことがあります。これはその時の彼の表情を描写したものです。背後には問題の結婚相手の顔も描かれていますね」
ノリ「続きまして、こちらの紳士が熱心に見ているのは、デブ川・肉王『今日の飯はさみしくないか?』です」
ヤン「この絵は海辺に捨てられているエロ本をあさっているときの前巛教授を描写していますね」
ノリ「そしてこちらは、〈前巛イズム〉の作品の中でも1、2を争う知名度を持つ「聖なる海とサンシャイン」です。作者はご存知、エブリデイ・ルオーですね」
ヤン「働けど働けど幸せにならない静寂。前巛教授がレンタカー屋でバイトしていたときの表情を上手く捉えていますね。陶器の質感を絵画で表現した作品でもあります」
ヤン「おっ、ここには大型作品がありますねぇ」
ノリ「はい、それもまたよしさんによる『なにこれ』ですね。本展示会で最大の作品です」
ヤン「40mのラップをキャンバスに見立ててペイントがされています。日用品を派手な作品に昇華させていますね。前巛教授が日常生活に対して抱く閉塞感や怒り、それをめちゃくちゃにしたいという心理をよく表していると言えるでしょう」
ノリ「さあ、名作の登場です。日本的な表現を〈前巛イズム〉の文脈とミックスさせたおのぶさんの絵画です。彼女は愛知県でタトゥーを学ぶアーティストで、本展示に合わせてこの素晴らしい作品を届けてくれたのですよ」
ヤン「これは是非とも前巛教授本人に彫るべきでしょう。私、この作品を見ていたく感動いたしまして、作品の下にポエムを添えてしまいました。現代の鵺、またはキメラたる男、それが前巛K屋だ!ということを改めて認識させてくれますね」
ノリ「ヤンさんのポエムは誰かへの当てつけにも思えますが、おのぶさん作品はじっくりとお楽しみくださいまし」
ノリ「お次も話題作ムーン・プリンセス万麗痔さんによる『天誅殺占い』です」
ヤン「美術展なのに占いとは!内容は興味深いのですが、このムーン・プリンセス万麗痔氏という人は不届き者ですね。一体誰なのでしょうか」
ノリ「ムーン・プリンセス万麗痔の招待は前巛教授の舎弟、まれじ君です。ナマコがソウルメイトと言い張るあのスピリチュアル系男子です」
ヤン「やはり不届き者でしたね」
ノリ「お次はヤンさんお待ちかねの裸婦画ですよ!」
ヤン「トレビアーン!あかりんさんの作品ですね。エロスと前巛氏とは切っても切れない関係にあります。日常生活ではタブー視されがちなエロスと前巛教授の活動は紙一重、むしろ根は一緒ですから」
ノリ「こちらがあかりんさんご本人です。前巛教授のポケモンGOの記事に感化されて制作を行ったそうですよ」
ヤン「あれは素晴らしい記事ですからね。私納得いたしました」
ノリ「このような絵を描いてもらった前巛教授、内心では嬉しくてたまらないでしょう。展示会のあと高値で買い取ることが予想されます」
ノリ「さあ、ここは立体物の展示コーナーです。数は少ないですが、魅力的ですよ」
ヤン「ノリピーさん、まずはマイケルさんの作品から紹介しましょう」
ノリ「ヤンさんの盟友、マイケルさんの作品は人間の歯型をかたどった石膏です。タイトルはずばり、『歯形で見る前巛教授』。それぞれ別の人から採取した歯形にペイントを施したものが6点展示されています」
ヤン「歯形一つ一つにもキャプションがつけられていますね。それぞれ読み上げますと〈教授の恋〉〈教授の冒険〉〈教授の歪み〉〈海と教授〉〈教授の射精〉〈教授・ドット・パンティ〉です。かなり明瞭なコンセプトに基づいた作品ですねぇ」
ノリ「マイケルさん本人です。自信作と語る〈教授の射精〉を手にしていますよ」
ノリ「そしてお次が、くにおさんよる作品『教授デンジャラス』です」
ノリ「本日は作者ご本人が会場にいらしてますよ!くにおさんです!」
ヤン「くにおさん、この作品はどのようにして誕生したのでしょうか??」
くにお「これは…寝ないで…作りま…した」
ヤン「不眠不休によるトランス状態ですね!」
く「…はい」
ノリ「コンセプトはあるのでしょうか??」
く「…教授の…黒ひげ…危機…一発」
ヤン「ミニマリズム的な手法で黒ひげと前巛教授をミックスしたのですね!」
く「…そうだと思います」
ノリ「皆さん、展示会の作品は残すところあと一つとなりました。最後に、本展示会最大の目玉である大作を公開いたします」
ヤン「その価値数十億ともいわれる現代美術のマスターピースでございます。私も生で拝見するのはこれが初めてです」
ノリ「それでは、ご覧いただきましょう。彫刻作品、〈The End of Heartache〉です!」
ドドドドドドドドドドドドドド
ノリ「いかかでしょうか!この重厚なオーラ!」
ヤン「なんと素晴らしい作品なのでしょう。本物の前川教授以上の迫力があります!重厚どこらか禍々しいオーラですねこれは」
ノリ「これこそ〈前巛イズム〉の体現。時代が違えば庶民はこのような作品を目にすることはできなかったでしょう」
ヤン「というかこの作品はどこか別の世界からやってきたような雰囲気さえありますね…」
前巛「おい!バカ兄弟!人で遊ぶのもいい加減にしろ!」
ノリ「何ぃぃ!動いただと?!」
ヤン「ひいい、前巛の呪いだああああ!!!!!」
前「勝手にむちゃくちゃな企画やりやがって!!!!!しかも一般人まで巻き込んでるじゃねーか!!!!!!!今日は手ェだすかんな!!!!!!!手ェだすかんな!!!!!!!!」
ノリ「ギャー!ついにキレよったあ!逃げろあおおおおお」
ヤン「ワタシハワルクナイデース!!!」
前「待てこらああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
…いかがでしたでしょうか。前巛の名前を語って行われているゲリラ展示会にはくれぐれもご注意を。それでは、おやすみなさい。
書いた人:ノリピー
取材協力:前巛ケイ屋、津波ヤング・ドーナッツ、オーワン・スペルマ・バンク、せんだい、くにおパンティー、ちっぴー、おとうさん
SPECIAL THANKS!!
それもまたよし
あかりん
かいとさん
くにお
マイケル
ムーン・プリンセス万麗痔
のぶちゃん